DAIWA VIP ISO AGS TYPE-I (2018)
この竿を選択するにあたって、特別な理由は必要ないと思います。
ダイワのフラッグシップ、2代目VIP ISOから14年待ちました。生きているうちに4代目VIPを目にすることができるか?と思い、釣具貯金を全額はたいての購入です。
調子 | 持ち重り係数 (kg/cm) |
ベスト ハリス |
ターゲット サイズ |
購入価格 (円:税込) |
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先調子 | 23.0 | 1~1.7 | 35cm~ | 116,640 |
素材 | Vジョイント | X45 | ガイド | べたつき 低減加工 |
リールシート |
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SVFナノプラス | あり | あり | AGS+IMSG | ICガード | エアセンサー |
全長 (m) |
継数 (本) |
仕舞 (cm) |
標準 自重 (g) |
先径 (mm) |
元径 (mm) |
---|---|---|---|---|---|
5.30 | 5 | 115 | 225 | 0.75 | 24.9 |
錘負荷 (号) |
適合ハリス (ナイロン・号) |
カーボン 含有率 (%) |
メーカー 希望小売 価格(税別) |
---|---|---|---|
0.8~3 | 0.8~2.5 | 99 | 120,000 |
ダイワのホームページより
VIP ISO ─
それは、最高水準の素材を用い、ダイワが持ちうるすべてのテクノロジーを注ぎ込んだ最高峰モデルです。トーナメント、DXR、メガディスなど、ダイワ磯ロッドのラインナップを構成するアイテムの個々にコンセプトがあります。もっと軽く、もっと粘り強く、もっとシャープに、もっと高感度に・・・・・・。どのモデルも“出し尽くした竿”であり、記録級の大物が相手でも、十分以上に戦えるスペックを持っています。
しかし、あえて言い切ってしまいましょう。VIP ISOは別格であると・・・・・・。
今年リリースされたVIP ISOは三代目となりますが、初代から一貫して素材、パーツ、デザインに至るまで徹底的にこだわってきました。しかし、そこに命を吹き込むのは開発者や設計者のスキルや情熱であり、テスターをはじめとする釣り人の感性です。高級な画材を用いても名画にはなり得ません。画家の技術とセンスがあるからこそ、一枚の絵が人々の心に響く芸術に昇華するのです。
釣り竿もまた同じ。ロッドクラフトのスペシャリストと、実戦で研鑽を重ねた釣り人が一丸となって磨き上げるからこそ、人々の心を揺さぶり、魂に響く調子がブランクスに宿るのです。強くて当たり前、軽くて当たり前、ロッドに求められる要素のすべてを極限まで高め、そのうえでオーナーの心を満たす美観と雰囲気を纏った竿。フィールドで手にしているだけで満足感を得られる竿。これがVIP ISOという竿なのです。
歴代のVIP ISOを振った人の多くは、体感的な強さは感じないと口にします。しかし、これまでは散々手こずったはずの大物が難なく海面に浮き、魚は何が起こっているか分からないまま玉網へ導かれます。これはすべての性能においてVIP ISOが突出している証し。群を抜く総合性能が生み出す余裕ともいえるものです。
一期一会の出会い。釣り人の夢を託す一本として『VIP ISO』は生まれました。圧倒的な存在感と美しさは、釣果以上の感動をもたらしてくれるはずです。
TYPE-Iは細仕掛けに対応する、ラインナップ中で最もしなやかなアイテムです。竿全体が曲がる調子は口太狙いなどで多用される細ハリスのポテンシャルを引き出しつつ、魚を浮かせるときには確実に相手との距離を詰められるパワーを発揮します。細身・肉厚のブランクスが生み出す粘りは、しっかりと合わせが利く腰がありながら、魚の動きに追従するしなやかさも併せ持っています。 三代目のTYPE-Iは、素材やパーツをアップグレードしたうえで、持ち重り感の軽減にもこだわっています。
しなやかでありながら、VIP ISOならではの芯の強さで良型口太グレの急な突っ込みを意のままにコントロールする操作性と魚を寄せる力を発揮します。 また、口太グレを狙っていて、突然食ってくる真鯛や青物も取り込めるポテンシャルを秘め、曲げ込んでも最後まで残ってくれるトルク感は釣り人にやり取りする喜びと満足感を存分に与えてくれることでしょう。
化粧箱からも漂う只者ではない雰囲気。
所有欲を満足させる細部の仕上げ
パーツ一つ一つの作り込みは、かつて触れてきたダイワ磯竿の中でも特筆すべきほどのクオリティです。
持った感じの重さはどちらかというと重厚感のある感触ではありますが、伸ばして振ってみるだけで雑味の少なさは感じられます。
号数的には1号より強く、1.2号ほど張りのある感じは伝わってきません。なので、一般的なチヌ釣りであれば強すぎることもないと感じます。
38cmのキビレでの曲がり
正体不明の魚での曲がり
魚を掛けると、グレ竿のように魚の動きが明確に伝わってきますが、決して硬いわけでも突っ張ることもなく、しなやかに受け止めるのですけど体感したことのない速度で魚がこちらを向きます。
ちょっと強引にやり取りすれば、40cmに満たないチヌであればすぐにこっちを向きます。単に硬い竿であればチヌは余計に暴れてあっちを向くものですが、これはそんな事はありません。チヌ竿でやり取りしているのと変わらない感じです。
チヌ竿のしなやかさとグレ竿のパワーと操縦性を兼ね備えたとても不思議な感触の竿です。
開発した鵜澤さん曰く、「2代目VIP TYPE-1はチヌに振りすぎたんだよね。でも、この3代目TYPE-Iは口太グレ用に見えるかもしれないけど、実は僕自身のチヌの記録を更新するために作ったんだ。」
でしょうね。チヌでも全然楽しめます。
また、遠矢ウキの遠矢国利名人も、このVIP ISO AGS TYPE-1の愛用者です。遠矢さん曰く、「最初は固く感じるけど、合わせもばっちり入るよ。」
さすが、VIP ISOの名前はダテじゃありません。
大阪湾のチヌだけでなく、これ一本あれば和歌山の磯もほとんどこなせると思います。これは私だけの意見ではなく、鵜澤正則さんからも同じことを聞きました。
いろいろな魚との出会いがとても楽しみに思える、夢が膨らむ竿だと思います。
まだまだこの竿の真髄は体感できていません。たくさんの経験を共に積んでいけたらと心から思える、良き相棒となること間違いなしです。