DAIWA GINRO SAE 1-57/1.5-53
銀狼王牙AGS1.2号-57「藻切スペシャル」は普段の釣り場では若干強く、また、おいそれと買える値段のものではないですが、1.5号を購入するときから気になっていました。
そこに、お手頃価格の5.7mが発売されました。
ロングロッドならではの障害物のかわしやすさ、そして3ヒロ以上のロングハリスを余裕を持って使える長さなど、未体験の釣りを体験できそうだと考えています。
ここ数年、年末~年始にホームグラウンドである大津川尻にておそらく良型であろうチヌをバラし続けています。その前後の40cm程度ならば普通に取り込めているので、それ以上の良いサイズなのでしょうが、姿を見れていないので何とも・・・グレ竿1.5号はやはり抵抗が激しく、大型チヌを怒らせたら取れる魚も取れなくなります。
銀狼王牙AGS 1.2号-57「藻切スペシャル」と最後まで悩みましたが、値段もさることながらガイドバランスが悪いので候補から外れ、年末「大津川尻スペシャル」として、チヌ竿の中で最も張りのある銀狼冴の1.5号を選びました。
調子 | 持ち重り係数 (kg/cm) |
ベスト ハリス |
ターゲット サイズ |
購入価格 (円) |
|
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1号-57 | 中調子 | 27.8 | 1~1.5 | 35m~ | 30,996 |
1.5号-53 | 23.8 | 1.2~1.7号 | 45cm~ | 32,508 |
素材 | Vジョイント | X45 | ガイド | べたつき 低減加工 |
リールシート |
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HVF | あり | あり | 穂先と2番口金のみIMSG その他はSiC |
ICガード | トーナメント ホールドシート |
全長 (m) |
継数 (本) |
仕舞 (cm) |
標準 自重 (g) |
先径 (mm) |
元径 (mm) |
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5.73 | 5 | 125 | 200 | 0.75 | 22.7 |
5.30 | 116 | 189 |
錘負荷 (号) |
適合ハリス (ナイロン・号) |
カーボン 含有率 (%) |
メーカー 希望小売 価格(円) |
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1~2 | 0.8~2 | 99 | 41,500 |
1~4 | 1~3 | 43,000 |
ダイワ(グローブライド)のホームページより
こだわりのブランド・銀狼の裾野を固める本格的黒鯛(チヌ)ロッド。振り調子はシャープでありながらも魚を掛けたらしなやかで粘りがあり、タメて獲る調子に設計。ブランクスの過度な反発力を抑え、細身に仕上げたことで、掛けた黒鯛(チヌ)を暴れさせず、じっくりと引きを味わいながら浮かせる絶妙な調子を実現。
柔軟性に富みながらもダイワ独自の補強構造『X45』を搭載することで軟竿にありがちなブレやネジレを抑え、ブランクスの性能を最大限に発揮する。穂先と2番節の固定ガイドには軽量のチタンフレームIMガイドを採用し、不快な穂先への糸絡みを軽減。高強度&高感度の『メガトップ』を搭載し、沈め探り釣りや全遊動といった最先端釣法にもくまなく対応する。
■1号・・・オールラウンドに使える粘り強いスタンダード調子。
■1.2~1.5号・・・大型黒鯛(チヌ)はもちろん、口太グレにも対応するパワー調子。
先代の飛竜チヌはとてもよい竿でした。その名前を引き継いでも良かったと思うのですがダイワさん曰くどうしても銀狼の名前を付けたかったとのこと。
デザインは流石に銀狼の名前を冠しているだけあって、飛竜チヌよりは若干手の込んだ作り方になっていますが塗装は飛竜チヌと同じじゃないですかね?銀狼や銀狼王牙メタルチューン、銀狼王牙AGS SMTと比べるとべたつきやすいと感じますが、ICガードがありますので、飛竜チヌと比べると糸出は格段に良くなっています。
数値的にも体感的にも自分の持っている竿の中で最も持ち重りを感じます。しかしながら、我慢できない重さでもありません。昔のロクサン(6.3m)に比べたらありえないほど軽い竿です。ハリや腰の柔軟さはまさにチヌ竿の王道といった感触です。
数値的な重量が結構あるにも関わらず、それほど重さを感じないのはやはり中調子だからでしょうか?竿の号数の割には意外と軽く感じます。振った感じは・・・なかなか強者感がありますがメガディスのようなパリッとした感じではなく、強い引きを柔軟に受け止めてくれそうな感触が有ります。
魚を掛けると、安心のダイワチヌ調子です。銀狼や銀狼王牙AGSなどの高反発系のチヌ竿とは一線を画すこの安心感は先代の飛竜チヌから引き継いだ味です。言葉では表現しづらいですが、カタログの謳い文句通りじっくり浮かせながら引きを楽しむにはまさにバッチリだと思います。
写真は、1.5号-53にて40cmオーバーの秋チヌを寄せているときの曲がりです。40cm程度であれば全くもって余裕です。
スゴイと感じたのは、これだけしっかりしているのにチヌは怒らず、すんなり上がってきたところです。
引き味や抵抗感からそれほどのサイズではないと思ったのですけど、釣り上げて計測すると結構なサイズが有りました。このあたりも大物専用スペシャルロッドの片鱗が垣間見えました。
また、1号-57はそのリーチの長さは取り込みにおいて絶対的なアドバンテージとなり、これでダメなら腕が悪いといい切れるほど安心感の有る取り込みができます。また、固定で3ヒロのウキ下も余裕で取れますので、条件の悪いときの攻め方に幅が出ます。
自分の苦手とする、秋~冬の元気な45cmオーバーでも楽に取り込むことのできる粘りとリーチの長さは絶大なる安心感を与え、精神的余裕から判断ミスを起こさないので取り込み率はぐっと上がる、そんな可能性を感じる竿です。ソレを感じることが出来たなら重さなんか我慢できますよ。
ぶっちゃけ、これが有れば1.5号-53は使い道が無いような気がします。(汗
この竿が真価を発揮するのは、50cmを超える年無しが掛かったときや、根の荒いところで強引に持ってくるときなどかと思われますが、35cm程度でも十分楽しめる懐の深さが有ります。
安定のダイワチヌ調子、ここに脈々と血統が受け継がれています。0.6~1号ならば間違いなくオールラウンダーとして使える出来でしょうから、どなたにも安心しておすすめできるチヌ竿です。