DAIWA GINRO OHGA METALTUNE 0-52 (2013)
スーパーメタルトップの磯竿がこの世に出てからかなりの時間が経ちました。2012年に発売された銀狼王牙メタルチューン1号と1.2号は私の求めるチヌ竿ではなく、木村公治さんがテストしているとおっしゃっていた0.6号を待っていたのですけども・・・その間に新型トーナメントISO F 1号-53を手に入れ、銀狼王牙メタルチューンは要らないかな?と考えていました。
ところが出来上がった竿は0号がとても面白いと感じ、十分すぎる性能を持っていることが分かったので、スーパーメタルトップを初体験すべく入手することにしました。銀狼エア0号-52もまだ3回しか使っていないのに・・・
これを買わなかったらたぶんDXRメタルチューン1.15号-52を買っていたと思います。
調子 | 持ち重り係数 (kg/cm) |
ベストハリス (フロロカーボン) |
ターゲット サイズ |
購入価格 (円) |
---|---|---|---|---|
中調子 | 21.0 | 1号 | ~50cm | 57,800 |
Vジョイント | Xトルク | ガイド | ガイド 合わせ |
リールシート |
---|---|---|---|---|
あり | あり | 全IMSG | あり | スーパーセンサー ハンプシート |
全長 (m) |
継数 (本) |
仕舞 (cm) |
標準自重 (g) |
先径 (m/m) |
元径 (m/m) |
---|---|---|---|---|---|
5.20 | 5 | 120 | 167 | 0.6 | 22.8 |
錘負荷 (号) |
適合ハリス (ナイロン・号) |
カーボン 含有率 (%) |
メーカー希望 小売価格(円) |
---|---|---|---|
0.5~2 | 0.6~1.5 | 98 | 68,000 |
ダイワ(グローブライド)のホームページより
釣り方を問わず、チヌの鼓動が感じられるような理想の調子を備えた究極の一竿を求めて。DAIWAが提案するチヌ竿「銀狼王牙メタルチューン」は、従来とは別次元の感度をもたらす「スーパーメタルトップ」と、その特性を高める新ブランク設計。アタリが分かりやすいだけでなく、アタリへの反応が瞬時に可能となるためハリを飲み込まれにくく、ガッチリ合わせが利く理想の調子を実現している。
0号-52
0号でありながらシャープな操作性を実現し、極細仕掛けによるアプローチを可能とした1本。
厳寒期などの極端に喰いの渋くなる状況下では、より繊細な仕掛けでのアプローチが必要になる。柔軟な調子が極細仕掛けをいたわり、XトルクとV-JOINTとの相乗効果でしなやかさに見合わぬパワーを備えたブランクスがチヌをじわじわと浮かせてくる。
細仕掛けでの小型~中型の数釣りにも対応し、チヌの引きをじっくり味わい、楽しみたい方にも最適。
グローブライドでのチヌ竿として最後の製品です。
銀狼王牙にスーパーメタルトップを搭載できるかという課題達成のために昨年春1号、1.2号を、そして今年の春0号、06号と2部作で完成させました。
特に0号タイプは設計者も無理、無理と言いつづけていましたが、広島のダイワフィールドスタッフの木村公治と一緒になって3年におよぶフィールドテスト、調子バランスの見直しの繰り返しでなんとか完成しました。
スーパーメタルロッドの0号はカーボンロッドの0号とは掛けてからのパワフルさ全然違いますよ。
タメているだけで大チヌもなんなく浮かせられるでしょう。
思いっきりタメて楽しんでください。
銀狼の最高峰、王牙の名前を冠しているだけあって、とても重厚なデザインです。銀と黒、チヌを連想させるカラーリングと所々にある銀狼マーク、ゴールドリングなど所有欲を満たしてくれるデザインです。
銀狼エア0号-52と振り比べてみたところ、軽さや軽快感はエアに軍配が上がりますけど、エアで感じられた若干の頼りなさは全く感じられません。スーパーメタルトップであるがゆえに、若干重く感じるのは仕方の無いところだと考えています。
号数的な表現をすれば、飛竜チヌ0.6号-53より若干柔らかいかな?と感じるぐらい、しっかりとしています。35cmぐらいのチヌしかまだ掛けていませんけど、この程度のチヌであれば余裕で浮いてきます。銀狼エアと決定的に違う点は、X-トルクの特性なのかとても粘りが感じられます。たとえば、竿を立てた状態で、足元の魚が左右に走ったとします。こういうとき、粘りの無いブランクスなら頼りなさを感じ、魚に動きをあわせますけど、この銀狼王牙メタルチューンではそういう動作をしなくても良い安心感が有ります。
また、懸念されていたメタルトップとチューブラートップの接合も、釣っている限りは何の違和感もありませんし、穂先がぶらぶらしないので、糸がらみは少ないと感じました。スーパーメタルトップの恩恵もまだまだ得られていませんけど、ラインが走る前に違和感が手元に伝わり、その後からラインが走ることがありました。それ以外でも、余所見をしているときに、糸ふけが無くなって穂先をちょっと引っ張る動きだけでも手元に違和感があり、「魚?」と慌てることもあります。
スーパーメタルトップばかりがクローズアップされがちなこの銀狼王牙メタルチューンですけど、チヌ竿としてもかなり楽しい竿だと思います。敏感な穂先、粘り強いブランクス、そして、負荷が掛かったときにはグンと胴に入り、チヌの走りをいなします。比較対象にはしていなかったのですけど、この0号は総合的な能力として自分の中で絶大なる信頼を置くトーナメント制覇技1号-50と同じぐらいだと感じています。
スーパーメタルトップではなくても十分楽しい竿だとは思いますが、スーパーメタルトップだからこの調子がある、とも考えられます。ちょっと高価ですけど、面白く、かつ安心できる竿として一度試されてはいかがでしょうか?少なくとも私はメタルトップに対するアレルギーはなくなりました。