DAIWA DXR 1-53(2014)
正直、カッコいいと思いまして・・・デザインに惚れました。
性能の点から見ると、ICガード付きの竿は細い道糸が張り付かないのでとても使いやすく、また、X45の粘り感もとても安心できるものです。この1~2年ほどチヌ竿を使ってきたものの、どうも自分には磯竿のほうが合っているような気がしたので、おそらく0.6号相当であろうメガトップ版を選択しました。
調子 | 持ち重り係数 (kg/cm) |
ベスト ハリス |
ターゲット サイズ |
購入価格 (円:税込) |
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先調子 | 21.8 | 1~1.2号 | 35cm~ | 44,940 |
素材 | Vジョイント | X45 | ガイド | べたつき 低減加工 |
リールシート |
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SVF | あり | あり | 全IMSG | ICガード | トーナメント ホールドシート |
全長 (m) |
継数 (本) |
仕舞 (cm) |
標準 自重 (g) |
先径 (mm) |
元径 (mm) |
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5.30 | 5 | 116 | 222 | 0.75 | 17.8 |
錘負荷 (号) |
適合ハリス (ナイロン・号) |
カーボン 含有率 (%) |
メーカー 希望小売 価格(税別) |
---|---|---|---|
1~3 | 1~2 | 98 | 57,800 |
ダイワのホームページより
本当に使いやすい磯竿とはどんなものかを見つめ直し、最新の技術でそれを形にしたのが「DXR」。ウキフカセ釣りの基本姿勢である竿先を下げて構えた状態 での重量バランスの最適化を図り、そのうえで各動作における性能の向上を追求。細身肉厚のブランクスにバランサー効果を兼ねたセパレートグリップを配することで、持ち重りを感じず、軽快に操作を行え、高弾性カーボン素材の持てるパワーを十分に引き出すベストバランスを達成している。長時間の使用にも疲労感が少なくコントロールしやすく、そして振っていて気持ちいい。磯竿のど真ん中を行く新たなベーシック、それがダイワの「DXR」だ。
■『メガトップ』搭載モデル・・・しなやかに粘る
魚の引きを全身で受け止める「柔軟粘り腰設計」。繊細なカーボンソリッド穂先に相応しい、しなやかな粘り調子が『メガトップ』モデルの身上。魚の締め込みにも極力ラインを出さず、竿の弾力を存分に使っていなすやり取りが、この竿にはよく似合う。曲がりはしなやかでも反発力は十二分。しっかり絞り込んでタメていれば、オートマチックに魚を浮かせる強靱な粘りを発揮する。テンションを掛けながら魚が浮いたぶんだけ竿を戻しリールを巻いていくと、隙を作らない最速の取り込みが可能だ。柔軟性に富むだけに竿先の遊びは大きめだが、食い込んだとき穂先の追従性は一枚上手。食いの渋い状況、小ウキを使った釣りなどにも最適な調子だ。もちろん、細ハリスを駆使する繊細な釣りも得意中の得意である。
スペック的にはかなり重い数値ですが、実際にリールをつけて振ると違和感は全くありません。手元にマスが集中しているので数値ほど重さは感じることはなく、むしろ軽いと感じます。ただし、旧モデルのDXRエアチューンには持ったときの軽さでは全く敵いません・・・まぁ、エアチューンは掛けるまでの動作に限るとトーナメントを明らかに超える超一級品ですから・・・
外観・仕上げに関して、14銀狼は中国製で明らかに仕上げは先代銀狼エアに比べると落ちていましたけども、このDXRはタイ製で仕上げはしっかりしています。塗膜の厚さや透明感などトーナメントISO-Fほどではないにせよ十分きれいな仕上げとなっています。デザインも力が入っており、細やかな作りこみはカッコいいと思います。ICガードの効果もばっちり発揮され、糸がロッドに張り付きにくくなっています。
この竿を一言で表すなら、「何の違和感も無く使える竿」ということです。トーナメントのような一体感はありませんけど、メガディスハイパーや大島磯のような若干気になる癖のようなものが極めて少なく、あくまで釣り人の動きに忠実に追従します。
魚を掛けると、メガディスハイパーとトーナメントISO Fの中間であるように感じます。
クイックな操縦性で、やり取りも小~中型ですと先調子のグレ竿ですけども、そこから負荷がかかるとジワーッと胴に入ります。若干芯の硬さもあることはありますが、じっと溜めているとチヌは怒ることなく浮いてきます。テトラの隙間に入ったチヌが居たのですけど、ハリスに負担を掛けないように竿を止めじっと待っていると引き出すことに成功しました。こういうところがよい竿の条件の一つとしては必要だと私は考えます。SVFの竿は若干粘りよりも反発の速さに振ってあることが多いと感じていましたが、これはHVFカーボンにみられる粘りを演出出来ていると思います。
DXRの釣り人主導である血統は受け継ぎつつ、オートマティックなトーナメント調子がいざというときの安心感を与えている、といったところでしょうか?ちなみに先代のDXRエアチューンとの比較ですと、先代の1.15号が明らかにしっかりしています。逆に言えば、この1号はよく言われる号数詐欺・・・シマノやがまかつで0.6号~0.8号相当ですから、メガディスハイパーのような標準1号を想定するとやや心もとないですけど、ダイワ1号が好きな人にはまさにピッタリだと思います。
この竿は、DXRのネーミング通り、釣り人の動きに忠実に反応します。磯竿のしゃきっとしたコントロール性は秋チヌの数釣りなどの手返しを求められるとき、また胴に入ったときの粘り強さは、大型チヌをなだめながらいつの間にか浮かせる、といったことも可能ではないかと思います。標準的なダイワ1号磯竿なので、大型チヌだけでなく口太グレ25~35cmがレギュラーサイズの紀北~中紀でも十分対応できる、なかなか面白い竿ではないでしょうか?